龍と虎に愛されて。

「あんな男、追いかける価値もないのに」


どうして、あの子はあんな男と付き合っているんだろう。


いや、付き合っているようには思えない。


むしろいいように使われているだけ。


自分の彼女にエロ本を買わせる男なんているもんか。


あの子はそれに気付いているんだろうか。


男を追いかけていったところを見ると、多分、気付いていない。


「新山……優華……か」


俺がポツリと呟いた時、コンビニの扉が開き、二人の客が入ってきた。


< 383 / 478 >

この作品をシェア

pagetop