龍と虎に愛されて。
「あんな男、追いかける価値もないのに」
どうして、あの子はあんな男と付き合っているんだろう。
いや、付き合っているようには思えない。
むしろいいように使われているだけ。
自分の彼女にエロ本を買わせる男なんているもんか。
あの子はそれに気付いているんだろうか。
男を追いかけていったところを見ると、多分、気付いていない。
「新山……優華……か」
俺がポツリと呟いた時、コンビニの扉が開き、二人の客が入ってきた。