龍と虎に愛されて。
「うぅ~!!寒い~~!!」
寒さに体を縮こまらせて、手を擦り合わせている明菜ちゃん。
その肩には、ほんのりと雪が積もっていた。
「よう。お前のその格好、だいぶ見慣れたわ」
「だろ?俺、レジ打ちのプロ級だから」
「ハァ?バカ言ってんなよ」
その隣にいた龍心がフンッと鼻で笑う。
『コンビニでバイト始めた』
そう話すと、二人は度々このコンビニを訪れるようになった。
二人とこうやって接客の合間をぬって無駄話をするのが、俺の唯一の楽しみだ。