龍と虎に愛されて。
「てかさ、そんなの優華ちゃんが買う必要ないって。その彼氏とやらに買わせればいいじゃん」
「でも、今日は手持ちがないみたいで……」
「別に今日買わなきゃ死ぬほどのもんじゃないって。それを自分の女に買わせるって、どうなの?」
「あっ……、はい。そうですよね……」
納得したように頷く優華ちゃんを見て、ハッとした。
自分が、優華ちゃんを責めるようなことばかりを口走っていたことに気がついたから。
コンビニにやってくるカップルなんて、数え切れない。
それなのに、どうしてこの子のことばかり気になってしまうんだろう。