龍と虎に愛されて。
「優華ちゃんは、そうやって笑ってたほうが可愛いよ」
「えっ?」
自分でも気付かぬうちに、指先が優華ちゃんの頬に伸びていて。
白くてキメ細やかな肌は痛いほどに冷たい。
いつから、この場所に立っていたんだろう。
どうしてあんな男のためにここまでするんだよ。
「あ、あの……杉崎……君?」
「大虎でいいよ」
「う、うん……――!!」
驚いて顔を上げた優華ちゃんと、至近距離で目が合った。