龍と虎に愛されて。
目の前で優華ちゃんがこいつに怒鳴られているところを見たら、黙っていられる自信がない。
一発殴るだけではすまないだろう。
こいつは、どんなに最低な男でも、優華ちゃんの彼氏であるということにかわりはない。
「何だ、テメェ。さっきのコンビニ店員か?」
「はい」
「人の女に手ぇ出しといて、タダですむと思うなよ!?」
俺が大人しくしているのをいいことに、男はここぞとばかりにすごんで見せる。
でも、俺にとってそんなの痛くもかゆくもない。
明菜ちゃんに手を出して、龍心にすごまれたときは、正直身の危険を感じたけど。