龍と虎に愛されて。

「実はね……――」


「明菜ちゃん!!龍心には話さなくていいから!!」


「んんっ……――!!」


龍心に話を聞かれたら、ややこしいことになる。


慌てて明菜ちゃんの口を塞ぐと、龍心は眉間にシワを寄せた。



「おいバカ、明菜に触んな」


「はいはい、今離しますよ」


明菜ちゃんのこととなると、龍心は別人のようになる。


それだけ、明菜ちゃんを愛してるってことか。


明菜ちゃんの口からそっと手を離すと、龍心は「で、何の話してたんだよ」と悪魔のような笑みを浮かべた。


< 408 / 478 >

この作品をシェア

pagetop