龍と虎に愛されて。

「『天然美少年の杉崎君』がすっかり板についたじゃねぇか」


クックッと喉を鳴らして笑う龍心。


「ボサボサのカツラ被って、おかしな伊達メガネかけてた龍心に言われたくないね」


「ハァ?うるせぇよ」


「まぁまぁ、二人とも落ち着いて」


俺と龍心の間に割って入ってきた明菜ちゃんは呆れながら俺たちを制止した。


「これから頻繁に優華ちゃんに連絡とるようにするね。あの男に変なことされないか、すごい心配だもん」


「もし何かあったら、俺に教えて?」


「うん、了解!!」


優華ちゃんと明菜ちゃんが友達でよかった……。


ホッとして息を吐く俺の横顔を、龍心は何故か楽しそうに見つめていた。


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