龍と虎に愛されて。
「テメェ、どういうつもりだ!?」
リカちゃんを失ったことがショックなのか、血走った目で俺を睨み付ける男。
俺は男の目をまっすぐ見つめて答えた。
「別に。ただ、本当のことを言っただけ。浮気してたのは、事実だろ?」
「……浮気?何言ってんだよ。俺と優華が付き合ってるわけねぇだろ!!」
「ふぅん。じゃあ、あんたにとって優華ちゃんはどういう存在なの?」
「ただのパシりに決まってんだろ。好きなときに呼び出して、用を頼むだけ。俺が好んであんな地味でブスな女と付き合うわけねぇだろ!!」
こいつはやっぱり、優華ちゃんを大切になんて思っていなかった。
優華ちゃんがどんな気持ちでいたかなんて、分かろうともしない。