龍と虎に愛されて。
気持ちの変化
「お前、なんか変わったな?」
「そう?どこが?」
4限の体育の授業をサボり、龍心と一緒に屋上で横になる。
「言葉では表せないけど、あえていうなら、丸くなったって感じ?」
「丸くなったってなに?」
「優華ちゃんだっけ?あの子と知り合ってから、なんか顔つきが変わった」
龍心は俺を横目に、ニヤニヤと笑う。
「あの子に惚れてんの?」
やっぱり、聞くと思ったよ。
「……惚れてるよ。自分でも、信じらんないくらい」
真っ青に晴れ渡る空を見つめながらそう答える。
すると、冷やかすかと思っていた龍心は「よかったな」と呟くように言った。