龍と虎に愛されて。
家に帰っても、眠ることができない。
目をつぶると、優華ちゃんの顔が頭に浮かんで、胸が苦しくなる。
メールをしても返信がなく、電話をしてもすぐに留守電に切り替わってしまう。
避けられているのは間違いない。
「ハァ……。どうすればいいんだよ」
ため息を吐いても何も変わらないと分かっているのに……。
クヨクヨしている自分が情けなくなり、髪をクシャクシャといじる。
結局、この晩、俺はほとんど眠ることができなかった。