龍と虎に愛されて。
「あっ、あの……あたし、そういうこと……嫌じゃないの。だから……――」
「えっ?あぁ、うん」
唇に触れたのが、優華の唇だと気付いて呆然とする。
二人の初めてのキス。
それは、小学生のようなぎこちないキスで。
でも、俺達にはこれがあっている気がする。
「突然、ごめんね!!明菜ちゃんに言われたの。たまには強引にならないとって」
「あ~……俺も同じこと言われたわ」
「ホントに!?」
「本当。明菜ちゃんにやられたね」
俺と優華は目を見合わせて、ケラケラと笑いあった。