龍と虎に愛されて。
「ハァ……うるせぇな……」
ベンチに寝転がってから早十分。
俺はつぶっていた目を開け、声のする方に視線を向けた。
なんせ、今は真昼間。
昼食を食べ終わり、母親と公園に遊びに来た子供達が公園内を駆け回っている。
その近くで母親たちは子供に目を配ることなく自分達のお喋りに夢中になっている。
「ったく。ちゃんと見ててやれよ」
俺は楽しそうに遊んでいる子供たちの様子を少し眺めた後、再び目を閉じた。