龍と虎に愛されて。
第二章
学校生活崩壊―龍心サイド―
―――龍心サイド―――
「龍心、絶対ヤバいって!!」
学校が休みで特にやることもない俺は、昔から仲の良いシンジの家で時間をつぶしていた。
シンジはさっきから、『ヤバイ』ばかり繰り返している。
「ヤバいって何がヤバいんだよ」
「だーかーら、お前の話、学校中の噂になってるんだって」
「ハァ?何で俺が」
「お前さぁ、ボサボサ頭でキモイ伊達メガネしてる時に喧嘩しただろ?その相手、俺の学校の奴なんだよ」
シンジは佐和を助けた時の喧嘩のことを言っているんだろう。
確かにあいつらの制服は、シンジと同じ学校の制服だった。