龍と虎に愛されて。
「でも、俺だってバレてねぇし、大丈夫だろ?」
「龍心だってバレてはいないけど、キモイガリ勉男に一方的にやられて、奴らプライドズタズタっぽいよ?」
「そんなの知るか。悪いのはあいつらだし、俺は何も悪くない」
「そりゃそうかもしんないけどさぁ。あいつら、報復しにいくかもよ?」
「……ハァ?なんだよそれ、めんどくせぇな」
喧嘩をするとやっぱりロクな事がない。
でも、今までの学校生活の鬱憤を解消できて、それなりに有意義な時間だったのは間違いない。
「わざわざヅラ被って学校行ってたのに、お前の努力無駄になるんじゃね?」
クックックッと喉を鳴らして楽しそうに笑うシンジ。
俺はシンジを横目でにらみ付けた。