龍と虎に愛されて。
ここで佐和を助けにいったら、男達と喧嘩になることはまず間違いない。
でも、ここで黙って指咥えている男にだけはなりたくない。
学校なんてどうだっていい。
退学だっていい。
ただ、そうなったらほんの少しだけ後悔が残りそうだ。
もう少し佐和をからかいたかったし、今までの復讐をしたかった。
いや、それも違う。
多分もう、復讐なんてどうだってよかったのかもしれない。
もう少しだけ佐和と一緒の学園生活を送りたかった。
それが俺の本音だ。