龍と虎に愛されて。

「一から説明してもらおうか?」


「何を?」


「何を?じゃないだろ!自分のしたこと分かってるのか?」


「ただの喧嘩だし、そんなの良くあることだろ?」


「ただの喧嘩って……!!お前は喧嘩なんてする男じゃなかった……と思ってたんだが、違ったようだな」


「何が言いたいわけ?」


「……というより、お前、本当にあの小林か?」


「……ハァ?」


呆れる俺に、担任は困ったようにポリポリと頭をかく。



職員室の中は異様な雰囲気が漂っていた。


教師達が俺の周りを取り囲み、ジロジロと担任の机に置かれているヅラとメガネを見つめている。



< 86 / 478 >

この作品をシェア

pagetop