龍と虎に愛されて。
クラスの中でも不良を気取り、俺は強いんだぞというアピールをして女にモテようと画策してるバカ男。
内から滲み出た弱さを露呈しているようで、金子を見るといつもいたたまれない気持ちになった。
『肩パンやろうぜ?』
弱そうな俺を捕まえて、金子は女にいいところを見せようとする。
でも金子のパンチは痛くも痒くもないし、俺はいつも素直にそれに従っていた。
『僕も一回だけやらせてもらってもいいですか?』
『あぁ。お前のパンチなんて屁でもねぇよ』
余裕そうな金子の肩を殴ると、金子はよろけてその場に尻餅をついた。