龍と虎に愛されて。
虎、現る!!―明菜サイド―
―――明菜サイド―――
「ねぇ、明菜……。小林君、大丈夫かな?」
職員室から教室に戻ると、瑞穂が心配そうに近付いてきた。
校門の前で起こった喧嘩騒ぎはカッコウの噂の種。
瞬く間に校内に広がったみたい。
「分かんない。今、臨時の職員会議開いてるらしいんだけど……」
確かに小林は『気にすんな』そう言ってくれた。
でも、事の発端は全てあたしにある。
責任を感じずにはいられない。