眠る花 ―睡蓮の巫女―
「そうだっ、ママにメールしよっと♪」
ママにもうすぐ帰るメールを送る為に画面を開くと、ヒラヒラと何かが携帯の上に落ちてきた。
「ん?なんだろ……。」
親指と人差し指で掴んだその物体は、柔らかくて白い破片だった。
一瞬雪かと思ったけど、今の季節は秋。
雪が降るにはまだ少し早い。
「なんか…花びらみたい。」
うん、感触とか花びらにてるかもしれない。
でも、なんで空から…?
その時は反射的だったと思う。
徐に首を上げて、空を見上げたんだ。