眠る花 ―睡蓮の巫女―
睡白殿
†††††††
「……んっ…。」
全身に感じる冷たい感触に、あたしは身じろいだ。
頬も冷たくて、あたしはどうやら俯せで倒れているみたい。
ここ……は?
ぼんやりとした意識の中で、うっすらと目を開けてみたものの、辺りは真っ暗で何にも見えなかった。
体を動かしくても、鉛のように重たく感じて、指さえ上げることさえ出来ない。
―バタンッ
すると、あたしの背後で扉が開く音がした。
バタバタって沢山の足音が聞こえてきて
「なにが起きたんだッ!?」
「神聖な神殿にっ。」
沢山の足音と男の人達の声がその場にこだまするように響いて、思わず耳を塞ぎたくなるほどだった。