折れない心
バイクでたどり着いた所は、キラキラと眩しいぐらい光るゲームセンターだった。



「オースッ!」



あたしは、雅人がみんなに挨拶するのを、少し離れて立って見ていた。



「オースッ!あれ・・・?誰?」



あたしは小さく手を振った。



「雅人!女ができたのか?」


「え?うっそだろ?」



何人かがゲームの手を止め、あたしの方へ走って来た。



「ねぇ、名前、なんて言うの?」



「あっ紗茅です」



「あっ俺は大輔!よろしく!」


モヒカン頭が奇抜。でも笑顔が優しそう。



「俺は虎!」

高校生とは思えないほど、老けてるけど、くまさんみたいにおっきくて優しそうな人。



「俺は芳弘にゃん!」

通称よっちゃん。甘いマスクでしぐさがかわいらしい。



「雅人の好みって実はこういう
   タイプだったのね〜ん♪」



「うっせーな!
 おまえらは勝手に遊んでろ!」



「雅人ちゃん、冷たいにゃん!」



「雅人、いいよ?
 あたし、一緒に遊んでも・・・」



「ちっ!
 おまえら、紗茅に
 絶対に触るんじゃねーぞ!」



「おーコワーッ!
 こりゃ、マジだわ!」


そう言った大ちゃんが、雅人にヘッドロックされてる間に、他のみんなも近寄ってきた。



「ねぇ、ねぇ、何して遊ぶ?」


「エアーホッケーとかどう?」

あたしはみんなに取り囲まれる形になった。



「うっうん、そうしよっか」



雅人は、大ちゃんのヘッドロックをといて、慌ててあたしのところに戻って来た。
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