折れない心
「オレら勝ったら、
 ラーメンおごりねぇ♪」


虎ちゃんとよっちゃんが、準備万端で待っている。



「じゃあ、オレらが勝ったら」

雅人が、横にいるあたしの顔を見つめた。



「ん?」



「紗茅と付き合う」



「え・・・?」



「ダメか?」



「ん〜よっし、がんばろっか♪」


「ヨッシャ―――!おまえらー!
     真剣勝負だからな!」




みんなが、茶化しながらラーメンチームの応援をした。



「雅人!女賭けるなんて
   きったねーぞ〜っ!」



「そーだ!
 ラーメン大盛食〜わせろっ!」



「うっせ!
 なんとでも言いやがれ!」



あたしは、お腹がよじれそうになるぐらい笑った。





――カンカーン、 カーンッ!


【6―7】


【9―8】 といい勝負だった。




汗をかく雅人の真剣さに、みんなが圧倒された。



最後には、あたしを押し退けて、一人で戦ってた。



「いまだかつて、雅人があんな
  熱いの見たことねーよな」

大ちゃんが真剣に感心してた。





――カーンッ、カンカーン!

「おらぁーっ!よっしゃー!」



雅人が、最後の得点を決めガッツポーズをした。



「おまえら、みんなの
 ラーメン代も払えよ〜♪」




いままでラーメンチームを応援してた人達も、あたし達の勝利を一緒に喜んでくれた。
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