折れない心
はぁぁ・・・・・・・

1時限目から体育とかマジ最悪ぅ・・・


誰が考えた、この日課。




体操着に着替えて、『うわぐつ』と称した体育館シューズを履いたまま体育館に一人で移動した。



「はいっ!
 みんなグループに分かれて!
 最初は三人ずつパス練習よ!」



バスケの練習は、元バスケ部のあたしに少しだけやる気を出させた。



「はいっ!パースッ!」



―――シュッ!


あれ?間違った?



「はいっ!」



―――シュッッ!



間違いないわざとだ。



三人でするパスが、まるであたしが透明人間かのように二人だけのパスになっている。



「あ〜っもうやってらんない!」



バカバカしくなったあたしは、何も言わず体育館から出て行こうとした。



「吉岡さん!どこ行くの?
     今から試合よ!」



帰ろうとしたあたしの腕を、体育の教師が痛いぐらい引っ張って、無理矢理コートの中央まで連れて行かれた。



「いったいなぁ、もう・・・」


「はい、じゃあ最初はAグループ
 対Bグループ。
 吉岡さんっ!元バスケ部なん
  だからジャンプしなさい!」



「へいへーい」



あたしがいたって、どうせパスは来ませんよーだ。



相手チームには高槻がいた。


高槻も元バスケ部でよく一緒に練習をしていた。



敵意丸出しに、腕組みしてあたしを睨んでいる。





ふーん・・・

やったろうじゃないの。
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