折れない心
バイト先に着くと、急いで着替えてタイムカードを押して店内に入った。




「ハァハァ、セーフッ!
 ぎりぎりセーフッ!・・・たぶん
 先輩おはようございま〜す!」


店内の時計の針は、6時1分を指していた。



「おはよう!何かあったの?」



「いや、おばあちゃんが荷物
 重そうにしてたから自転車で
  運んであげてたら・・・・・・」




「吉岡ぁ・・・・・・・・・
 そんなベタな嘘つかなくても
 店長に
 チクったりしないってばぁ」



「いや、ほんっとに
 嘘じゃないですってば!」



「へぇ〜!吉岡がそんないい子
 だったとはねぇ・・・・・・・・・」



「もう、せんぱーい!」



「えらいなぁ・・・私は
 お年寄りが苦手なんだな・・・」




「そうなんですか?あたしはすぐ
 打ち解けちゃいますよ。で、
 コーヒーとケーキまでご馳走に
      ・・・・・・・・・あっ!」




「いいじゃない。悪いことした
 訳じゃないんだし・・・・・・
 気にしない、気にしない♪
 店長なんか、たまぁぁ〜にしか
 顔出さないで全部任せっきり
 なんだから・・・まったく!」


どうやら先輩は、店長にかなり不服があるらしい。



「まぁ、いたらいたで
 ウザイんだけどねぇ〜♪」



そういえば、たまぁ〜にしかいない店長。




面接したきり1、2回しか会ってないなぁ。




まぁ、こうやって話せるし、気楽でいいんだけど・・・・・・・
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