折れない心
あたしはコンビニに戻り、すぐ裏に住む店長に知らせ、警察に連絡してもらった。
心配でたまらなく、コンビニの前で那抖が戻るのをずっと待っていた。
「さっちゃん!
怪我はなかったか?」
店長が慌てて走ってきた。
「大丈夫です。あっ!あの人が
捕まえてくれました!」
「おらっ!さっさと歩け!」
那抖が男の子を、後ろ手に取り歩かせながら戻ってきた。
あまりにも人だかりができてきたので、とりあえずコンビニの事務所へ連れて行った。
「ありがとうございます!
最近この手の万引きが多くて
困ってたんですよ。
あの、お名前は?」
「風岡那抖です!」
「う゛っ!那抖ぅ、
こういう場合はぁ、
言わないもんでしょぉ」
那抖の耳元で小さな声で囁いた。
「ん?そうなのか・・・?つーか
おまえ追いかけてどうする
つもりだったんだよ」
「捕まえる・・・つもり?」
「ぶぁっか!
―――危ねぇっつーの!!」
那抖が恐い顔をして真剣に怒った。
「おまえが男に敵うかよ!」
「それもそうだよね・・・なんか
とっさに追いかけてた・・・」
「さっちゃん、これから追いかけ
なくていいからね。
こんなことで
死んだ人だっているんだよ」
店長が悲しそうな顔をして言った。
「そうなんだ・・・」
なんだか考えると背筋がぞっとした。
「ねぇ、那抖?なんで・・・」
「ん・・・?」
「ううん・・・なんでもない」
「おまえは。いつもそう!」
優しく微笑みながら、あたしの頭をポンポンッとした。
ちょっぴり期待しちゃったんだ。
いつもあたしのことを見てくれてるのかなって。
きっと偶然だよね・・・
心配でたまらなく、コンビニの前で那抖が戻るのをずっと待っていた。
「さっちゃん!
怪我はなかったか?」
店長が慌てて走ってきた。
「大丈夫です。あっ!あの人が
捕まえてくれました!」
「おらっ!さっさと歩け!」
那抖が男の子を、後ろ手に取り歩かせながら戻ってきた。
あまりにも人だかりができてきたので、とりあえずコンビニの事務所へ連れて行った。
「ありがとうございます!
最近この手の万引きが多くて
困ってたんですよ。
あの、お名前は?」
「風岡那抖です!」
「う゛っ!那抖ぅ、
こういう場合はぁ、
言わないもんでしょぉ」
那抖の耳元で小さな声で囁いた。
「ん?そうなのか・・・?つーか
おまえ追いかけてどうする
つもりだったんだよ」
「捕まえる・・・つもり?」
「ぶぁっか!
―――危ねぇっつーの!!」
那抖が恐い顔をして真剣に怒った。
「おまえが男に敵うかよ!」
「それもそうだよね・・・なんか
とっさに追いかけてた・・・」
「さっちゃん、これから追いかけ
なくていいからね。
こんなことで
死んだ人だっているんだよ」
店長が悲しそうな顔をして言った。
「そうなんだ・・・」
なんだか考えると背筋がぞっとした。
「ねぇ、那抖?なんで・・・」
「ん・・・?」
「ううん・・・なんでもない」
「おまえは。いつもそう!」
優しく微笑みながら、あたしの頭をポンポンッとした。
ちょっぴり期待しちゃったんだ。
いつもあたしのことを見てくれてるのかなって。
きっと偶然だよね・・・