折れない心
「わぁぁ!広いねぇ♪いっぱい人
 いるし、松本君どこだろう」




なんだか昔を思い出した。



ここには中学生の頃、先輩のボールを持ち試合の応援に来たことがある。




毎日一生懸命辛い練習に通ってたっけ。




腹筋100回、背筋100回、腕立て伏せ50回が毎日の日課。




白石先輩目当てでも、バスケが好きになり、練習もさぼらずに毎日通った。




あの頃、女子のいざこざがなければあたしもまだバスケは続けていただろう。




白石先輩には、どうしてやめたんだって問い詰められたけど理由は言わなかった。




白石先輩のお気に入りだったあたしは、先輩が卒業していなくなった途端一つ上の先輩達に嫌がらせをされだした。




面白がって、全員があたしを追い出すように仕向けた。



こんなことを話し合って改善されてもなんの楽しみもない。




退部届けは『足の痛み』という理由を書いて出した。




バスケ顧問の先生は、何も言わず、あっさりと受け取った。




この先生も見て見ぬふりをしていた。




この先生は、虐め相談などを担当している教師だった。
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