錯乱(好色一代女)
今まで地味におとなしくしていた私とは別人だと中山からも客からも絶賛された。

美容室の鏡という鏡に私が写る。

見たくなくても立川美代子の目に入る訳だ。
中山の私を見る目も以前とは全く変わった。
明らかに女を見る目で私を見ている。

立川美代子にはそれが分かっていたのだろう…

早く一緒に暮らしたいと、店を閉めてから中山に哀願していた。

中山は中々返事をせずにかわしているように見えた。



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