錯乱(好色一代女)
私には自信があった。
しかし今欲情だけで動いてはただの性の解消の道具で終わるだろう。

それでは意味がないのだ。私は完璧に中山から愛されたい、そう思っていた。

閉店後私は立川美代子と中山に言った

『ご主人と立川さん、早く夫婦になったらいかがです?』

立川はとても驚いた顔をして、そして嬉しそうに中山を見た。中山は諦めた顔で言った

『…そうだな…。今月には籍を入れよう』


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