錯乱(好色一代女)
中山は私に殺されて楽になりたいに違いない…。

ここから解放され自由になりたいのだ…。

この男も満たしてはくれない。

私を絶望が覆った。

何故誰も心底愛してくれないのだろう…。

私が満たされることはもうないのかもしれない…。


中山が私を抱きよせ優しく愛し始めた。
そして私の中へ入ると
私の手に浴衣の紐を握らせたのだ

『聡子…愛している』
中山はそっと目を閉じた。



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