錯乱(好色一代女)
もう誰にも止められない…私は紐を手に取り中山の首を締めた。

今までにない快感が私を襲い我を忘れるほど乱れ狂った。

中山は目を閉じたまま一瞬苦痛に眉をしかめたがすぐに穏やかな顔に戻った。

中山の唇が微かに震えて『…すまない』と言った。

同時に果て私は中山に口付け我を取り戻した…。

息をしていない…。

顔も赤くパンパンに腫れ唇は紫になっている。

私は中山を殺してしまったのだ。



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