錯乱(好色一代女)
赤線の時代。

私は11歳…。

ようやく瓦礫だが小学校が設立され通えるようになった。

唯一学校に居る時が楽しかった。

うちに帰るのがたまらなく嫌だった。

胸も少し膨らみ身体も丸みをおびはじめた私だったが、回りにいる男達がどんな目で見ているかなんて考えもしなかった。

私は少女ではなく〃女〃として見られていた。
あの青い瞳の軍人、ジョーイや母を取り巻く男達に。


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