錯乱(好色一代女)
心地好い体温をこの身体に感じながら、全てを愛する人に託した…。


さよなら…さよなら…さよなら……。


顔が一瞬熱くなり穏やかな暗闇が頭の中を支配した…。

ちっとも苦しくなんかない。


私の意識は暗闇の中でしっかりと意志を持ち二度と引き返せない事を分かっている。


そして、完全な《無》の中へと投げ出され私は身体を失ってしまった。



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