錯乱(好色一代女)
うだるような寝苦しい夜更け…。

ジョーイが私を抱きにやって来た。

この時に母の匂いを感じなければ思いとどまれたかもしれない。


絶頂と共に激しい嫉妬が全身を駆け巡る。

鉛筆を研ぐための小型ナイフを布団の下から取り出し〃男〃の喉を思い切り刺した。

生温い血が私の顔と身体に滴る。

のたうちまわりナイフを抜いた瞬間血がまるで蛇口から水を出すようにピューピューと飛び出している。


< 21 / 132 >

この作品をシェア

pagetop