錯乱(好色一代女)
『何も言えないのは当たってるからだろ?大方、中山を騙してここに収まる気なんだろうけどそうはさせない!あの人はあたしだけのもんなんだ』

私は吐き気がしていた。
何故中山はこんなバカな女を相手にしているんだろう…?

この女よりも私の方がずっとマシ…。

だめ、いけない、そんな事考えちゃいけない。
私は働かせてもらってるだけ。

愛なんて求めちゃいけないんだ…。

この時、立川の声など耳に入っていなかった。



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