女シャブ売人人生-波瀾万丈な一人の女の物語-
冷たいかもしれんけど私には我が子がいる。
人の事を心配する前に我が身や我が子との生活今後を一番に考えて過ごす事が大事だった。
えりなの子供より我が子の事を考えないと…
当然な事だった。
しかし妊婦時代から、えりなとえりなの子供と共に過ごし一緒に乗り越えて来てくれた思いからほっとく訳にもいけない気持ちもある。
しかし仕事では私とえりなは女売人とし別々になった。
事実を考え現実の中行動せなアカン。
人として友達としての思いは捨て女売人同士としての立場で割り切らな。
仕事を続けてる限り…
そう私は自分にいいきかせ仕事に専念していく様になった。
今迄せんぞ人の事ばかり気にして自分を苦しめてきた。
今からは自分の為に…
それが我が子の為に…
そう思う気持ちと裏腹にシャブの女売人から抜ける事を選択できてない。
時間がかかる事は自分で感じてた。
売人を辞めたら一人になる気もした。私の周りはシャブ関係の付き合いしかなかったから。割り切ったつもりで再び仕事の日々となっていった私。世間の高値と入手困難がエスカレートしていくに連れ携帯がなりやまない状態になっていったあの日から…
疲れがとれない毎日が再びやってきた。
そんな中、我が子に3時間置きにミルク。
以前の2倍疲れ。
しかし我が子の寝顔を見ながら頑張る気持ちが膨らむ。
疲れがピークになっている事さえ自分では気づかない位に。
一体何の為に頑張ってるのか?答えなんてない。
我が子の為ならシャブ屋なんてしてないはずだ。『プルルップルルッ』
『はい、もしもし』
『あ、ゆかちゃん今から30分位で近く迄いくけど2万分いけるかな』『大丈夫やけど。また近くなったら連絡して』
『わかりました』
ガチャンッ
電話を切った。
2日に一度だいたい決まって来る専属の客の通称デリオだった。
30分位といえばキッチリした時間に来る客。
『プルルップルルッ』
再び携帯が鳴り始める日々がやって来たのです。
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