窓に影2
クラスで一緒にいてくれるほのかちゃんも煽りを受けてしまう。
そしてとうとう、
「放課後少しだけなら付き合ってあげてもいいんじゃないかな?」
と言われたのだった。
彼女に申し訳ない気持ちが生まれていた私も、そう思っていたところだ。
聡美も、
「それで諦めるって言ってることだし、穏便に片付けるには仕方ないかもね」
と、肯定の意を示す。
少し付き合ってあげるだけ。
別に浮気とかじゃないんだし、悪いことをしているわけではない。
しつこい彼の呪縛から逃れるため。
大義名分は揃っている。
「うん。そうだね……」
関係ないほのかちゃんにまで迷惑をかけるわけにはいかない。
嫌々ながらも、意を決した。
そして、谷村君に付きまとわれて10日目、
「え? ほんと? やったー!」
放課後少し付き合うだけなら、とOKの返事をしたのだった。