窓に影2
「で? 何のためにあんなことしたの?」
店員がナンバープレートと引き換えたポテトをかじりながら聞くと、彼はヘラヘラと苦笑した。
「何のためにって……何のためだろうね」
「真面目に答えてよ」
「あはは、二人を別れさせるため……なんじゃないかなぁ」
「自分のことでしょ?」
どうしてそういい加減なんだろう。
こんなやつのために歩と私は……。
考えるのはよそう。
だって私にだって非があったんだから。
あの日、私は彼の誘いに乗るべきではなかった。
「そうなんだけど、恵里ちゃんの彼氏に画像を送ったのは俺じゃないし」
「は?」
どういうこと?
もしかして、写真を撮った人が送ったとか。
「俺もまさかこんな早くに行動に出るとは……。焦っちゃったよ」
「誰よ、それ?」