窓に影2

 彼女が共犯だという証拠はないが、確信が持てた。

 執念に負けたといえばいいのか。

 だからといって、今更どうしようもない。

「あ、でも俺が恵里ちゃんのこと好きなのはほんとだからね」

「そりゃどうも」

 これが好きな子に対する仕打ちかよ、とツッコみたい。

 いくら好きと言われようが、絶対に付き合ったりしないんだから。

 私もガツガツとハンバーガーを頬張り、ズルズルとジュースで流し込んだ。

「体細いのに、良い食べっぷり」

「食べた後で努力してんのよ」

「好きだよ、そういうとこも」

「そりゃどうも」

 ヤケ食いとまでは行かないが、ここ数日食べることに没頭した気がする。

 落ち込む私の様子を見て察したのか、母がやたらと気を使っていた。

 熱でうなされていた時は毎日プリンを作ってくれたし。

 これからずっと、夜は一人だ。

 今日から毎日ウォーキングでもやろうかな。


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