窓に影2

「俺の夢?」

 ベッドの上で、四つん這いの歩の顔がみるみる近づいてくる。

「どんな夢だったの?」

 そう聞かれたときには、額と額がくっついていた。

「あのね、歩が受験に失敗して……」

「うん」

「もうあたしには会えないって言って……」

「うん」

「笑いながら去っていっ……んっ」

 重ねられた唇から、不安は全て浄化されていった。

 歩は一旦口を離し、着ていた上着を脱ぎ捨てた。

 その仕草にドキッ。

「まず、俺は受験に失敗なんてしてない」

「ほんと? 受かったの?」

「……当たり前だろ」

 そして掛け布団をめくり、私をヒヤッとした空気に触れさせた。

 そして、部屋着のスウェットとロンTを豪快にスポッと脱がされ、上半身はブラ一枚になってしまった。

 歩も自分の服を脱ぎ、ベッドの下に投げ捨て、私を暖めるように掛け布団ごと覆い被さった。

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