窓に影2

「次に、受験に失敗しようがお前と会わないとかもう無理。つーかすでに限界だから」

「歩っ……まだ昼間だよ」

「関係ないね。マジもう無理」

 唇が体を這う。

 私だって待ち望んでいた感覚に身をよじると、歩が幸せそうに笑った。

「合格、おめでとう」

 返事はキスで返ってきた。

 受かったんだ。

 良かった。

 私も負けてられない。

 MTビルのショップに採用されなきゃ。

 次は私が頑張る番。

「そういえば、お願いって何なの?」

 私の胸元に自分の印を付けていた歩が顔を上げる。

「まだ内緒」

「何よそれ。結構大変なことなんでしょ?」

「まあまあ。それは今夜のお楽しみと言うことで」

「今夜?」

 結局内容は教えてもらえないまま、歩の手により着ていたものが全て取り払われた。

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