窓に影2
3・募る不安





 週の始まり月曜日。

 一週間を大きく左右するこの日を、私は中学からの友人、相原聡美によるこんな声からスタートした。

「はあぁぁぁ?」

 歩と付き合うことになった旨を伝えた直後のことだった。

 意外な反応に、ついつい私も不満を漏らす。

「何でそんなリアクションするのよ」

 少し前に彼氏の二股が発覚して破局したばかりの聡美は、私の不満を跳ね返すように愚痴を漏らし始めた。

「あんたね、二兎を追うものは一兎をも得ず、じゃなかったの? ちゃっかり西山ゲットしちゃってさぁ。あたしだって新しい恋がしたいってのよ。ていうか、あたし被害者でしょ? 何であたしには――……」

 登校してから予鈴がなるまで、私は延々とその愚痴に付き合うことになる……。




< 29 / 232 >

この作品をシェア

pagetop