窓に影2

 元カノの女子大生も、家から一緒に出てきた女子も、知的で清楚。

 以前「バカな女は嫌い」発言をしたこともある歩は、ギャルで頭の悪い私のどこを好きになったのだろうか。

 不安は一気に膨らむ。

 私は再びテーブルに頭を乗せた。

「恵里、言うだけ言ってみなよ」

「何をよ……」

「あんたの気持ちを、よ」

「……頑張る……」

 私がアクションを起こさないと何も変わらない。

 聡美の言葉が、私の胸に響き続けた。



 聡美と買い物を楽しんでいると、気付けば外は暗くなり始めていた。

「聡美、買いすぎじゃない?」

「だって欲しいんだもん。もうすぐ夏休みだし、まだバーゲン中だし」

 そっか、もうすぐ夏休みか。

 ……と言っても、歩は補習で学校に通うらしいが。

「高校最後の夏だし、一緒に遊ぼうねー」

 とか言ってる北高の受験生、それで大丈夫なのか?

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