窓に影2

「恵里」

 き、きた!

 思わず身を硬くした。

「何よ」

「こっち来て」

 ベッドの上であぐらをかいて、手招きする歩。

 私はとりあえず従って、歩から少し離れて座った。

「こんな時間まで、何やってたの?」

 やっぱり、怒られそうな感じだ。

 半分寝ぼけ眼のまま、眉を吊り上げている。

「日ごろのストレスを解消しに行ってたのよ」

 そう答えると、歩はため息をつきながら

「お前の生活のどこにストレスが発生するんだよ……」

 と呆れた声を出した。

 お前だよ!

 とツッコみたくなったが、我慢我慢。

「別に、生きてりゃストレスくらい感じるでしょ」

 可愛くない言い方は、我慢できなかった。

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