りんごな二人

――――次の日

放課後


「岡田くんっ！」



帰る準備をしていたら、りんごの声が聞こえた。


りんごの声に過剰に反応する俺。

……岡田と仲良いのか？



声がした方を向いてみると、岡田の所に行こうと走っているりんごの姿。



こんな狭い教室で走ったら転ぶぞ…



――ボフッ


思っていた矢先、つまずいたりんごは、岡田に抱きついた。



はーーっ!??



俺は思わぬ光景に、心の中で叫んでいた。


「ご、ごめんね！怪我ない？」



好きな人が、他の男の心配をしているのを見るのは、良い気はしない。




…………好きな人って、俺。