りんごな二人



私のテンションは、過去に見たことないくらい低い。



――――ガチャ


ドアがあいた。

入ってきたのは、もちろん佐野君。


来るの早いなぁ。


少し汗なんてかいちゃって、そんなに早く会いたかったんだ、その子に。


あー、私、醜い。嫉妬してる。


こんなに嫌味たらしい自分が嫌だ。



佐野君は一回家に帰ったのか、ラフな格好だけどオシャレで、とても似合っていた。



宏君と泰高君に「おそいぞ!」と言われ、「わりぃ」と謝りながら座った。






「王様ゲームとかしたくない?」

そう言ったのは、やっぱり高田くんだ。

皆も「やりたい!」と賛成のようだ。




王様ゲームって、『王様だ~れだ?』ってよくやってるアレ?






< 51 / 73 >

この作品をシェア

pagetop