りんごな二人
私のテンションは、過去に見たことないくらい低い。
――――ガチャ
ドアがあいた。
入ってきたのは、もちろん佐野君。
来るの早いなぁ。
少し汗なんてかいちゃって、そんなに早く会いたかったんだ、その子に。
あー、私、醜い。嫉妬してる。
こんなに嫌味たらしい自分が嫌だ。
佐野君は一回家に帰ったのか、ラフな格好だけどオシャレで、とても似合っていた。
宏君と泰高君に「おそいぞ!」と言われ、「わりぃ」と謝りながら座った。
「王様ゲームとかしたくない?」
そう言ったのは、やっぱり高田くんだ。
皆も「やりたい!」と賛成のようだ。
王様ゲームって、『王様だ~れだ?』ってよくやってるアレ?