りんごな二人



「涼汰!いないって。」





みんなが佐野君を見る。


私は、部屋から出ようとドアに向かった。

すると、ドアの近くに座っていた、泰高君に


「どこいくの?」って言われたから、「いや、ちょっと」と私は言う。




「いや、若菜ちゃんいないと意味ないから、とりあえず座っときな!」


「いや、でも…」


見たくないんだもん。


とは言えず、


「いいから、いいから」


と、もとの場所に座らされた。




私はうつ向く。


誰だろう。奈美ちゃんかな…、早苗ちゃんかな…?






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