キミ予報
キミの予報
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あれからちょうど1年が経った。
私は今、お墓の前にいる。
両手を合わせ目をつむる。
瞼の裏に蘇る、あの光景。
一年前の事故は、悲惨なものだった。
線香の煙と菊の花が揺れるのを見つめながら、去年のことを思い出す。
もう思い出したくもない。
「……」
私はきちんと信号を確認して横断歩道を渡ったのに、
どうしてこんなことに巻き込まれなきゃいけないのか。
悪いのは私じゃないのに。
辛い……。