俺様王子と貧乏姫様
あの日、私は大きな音で目を覚ました。
誰かの声が聞こえる。
誰かが廊下を走っている。
何があったんだろう…
まだ眠い目をこすりながら、大きな扉を開ける。すぐ近くにメイドの姿を見つけたので、声をかけてみた。
「ねぇ、どうしたの?何かあったの?」
「あっ、紗月お嬢様…、起きてらっしゃったんですか?」
「話声が聞こえたから…、どうしたの?そんなにみんな騒いで」
「そ、それが…」
そう、この出来事が
物語の始まり…