らぶどっきゅん! ~ブスと呼ばれて16年.何故、私は綺麗になったか~
私は庭に2つ、一つのうち転がり落ちていた硬式テニスのソフトボールをあいつの後姿に目掛けて投げた。これでも私は小学生の頃、ソフトクラブに入っていた。ソフトボールはあいつの後ろの背中に目掛けて思いっ切り当たった。
さぞかし痛いだろう。
天罰だ。
『いってぇ…!!何しやがんだテメェー!!』
『出やがったな。本性が』
桃子と朔はもう隠れている所ではなく、私を止めに入っていた。でもそんなの眼中になかった。
あいつは私に向かってやってきた。
足元に落ちているもう一つの硬式ソフトボールを顔面に投げる。
ボコッ!!!
法也の顔面、いや右目にヒット。
『いって~~!!』
厳つい顔をして言う。
桃子は叫ぶ。
『きゃーー!!先生ー!!』
朔は立ち尽くしたままだった。
私は、今まで隠していた想い、怒り、悲しみやら、妬み、恨みが一気に爆発している。
桃子は先生を呼びに走って行く。
『何すんだよ!!』
法也は、私がこんな人間だとは思わなかったらしい。
そりゃそうだよ。
私は今まで仮面被って生きてきた。
世間で言う負け犬、のび太、草食動物、オタク、内気、根暗…挙げたらキリがない。