らぶどっきゅん! ~ブスと呼ばれて16年.何故、私は綺麗になったか~
『…そういや川原さんって同じ中学だったよね』
『う、うん』
『顔は見たことあるけど、喋ったの初めてなんだけど。何?』
法也の表情は疑心暗鬼に変わる。私の心は徐々に暗闇へと行ってしまう。
このままじゃ、ホントにフられてしまう―。
この大切な気持ちはまだ心の中に閉まっておきたい。でも、これを逃したら言えるチャンスがなくなるかもしれない。
頭がぐるぐる。
『あのね、あたし…』
あ た し なんて言葉、普段私は使わない。
私 って使うのに。
『好きなの』
『 は ? 』
法也は目がテンになっている。そのあと、暗い表情になった。今まで遠くから見てきた法也の表情全てが脆く、崩れていく。
桃子と朔はその会話を聞いている。2人はさぞかし反省している。
『…ごめん。急にゴメンッ』
法也はフッと鼻で笑った。
『あの、一つ言うけど。俺彼女いるし』
『あ、うん…』
『まぁ、別れたけど』